元工業大学生のドイツ修行記

ドイツの大学に留学した元工業大学生の備忘録のようなもの

Im Labor studieren

Grüß Gott!

 

 ミュンヘンに来てもう少しで半年が経とうとしていて、私の留学も早くも折り返しとなります。この半年は新しい環境の中で、授業をほどほどに受けつつ、日本にいる時とは異なるテーマで研究に取り組む期間となりました。この二足のわらじが思ったよりも折り合いをつけるのが難しかった一方で、メリハリのある生活を送れたかなというのが、端的な感想です。

 

授業に関しては、研究との兼ね合いを考慮して惜しくも途中1つリタイアして、専門科目授業でのプレゼン・筆記試験とドイツ語クラスの筆記試験を受けました。結果はというと、無事に単位を取れ、たった授業2つ分ではありますが、何かしらの形として成果が残せてホッとしておりますヽ(;▽;)ノ

ただ正規の学生に目を向けてみると、大学院1年目の学生でも試験が5,6つあったり、それとは別にグループワークによる成果発表がある学生はゴロゴロいるようでした!

いやー、そう思うと自分甘々ですね……(一方で日本の理系大学院生と異なり彼らは研究活動をまだ始めてないというのもありますが)

 

研究の方はというと、そこまで遅れを取っているというわけでもないと思いますが、お世話になってる研究室の中で新規のテーマということで、実験装置の設計と実装に時間がかかり、未だ実験ができずもどかしい日々(;´д`)

私がお世話になってる研究室は教授1,ポスドク3(そのうちの1人が私に指導をしてくださっています),博士課程学生15で構成されています(私が留学してる大学の中でもかなり人数が多い方のようです)。

ここで、日本の理系学生さんが思うことの1つとしては、

「学部生と修士学生は何人いるの?」

「研究室のライフスタイルってどんな感じ?」

というところですよね。私も初めて顔合わせをした時に色々聞きました。

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私「学部と修士の学生は何人いるんですか?」

指「んー、自分が面倒見てる学生以外は知らないからなー。分からないよ 笑」

私(なんだそれ……)

 

その後研究室や友人たちと過ごす中で分かった、私が留学している大学の学部・修士学生による卒業・修了のための研究スタイルは以下のような形が普通のようです(※管理人調べ)。

 

*研究期間は長くても半年(それまでに単位はそろえておくのが普通)

*指導は、教授,ポスドクだけでなく博士課程学生にもお願いできる

(一方で博士課程学生は学位を取るためにはpractical workとして卒論・修論の指導をすることが必要)

*限られた選択肢の中から研究室を選ぶというよりも、自分の興味のある研究をしている教授,ポスドク,博士課程学生に直接アプローチをして受け入れをしてもらう

(教授との相談の末、ポスドクや博士課程学生に付いてもらうケースもある?)

*研究室全体での定期的なミーティングや進捗報告会などはない

(博士課程学生以上は時々進捗報告会みたいなことをやっているのを見かける)

*ミーティングは基本的に自身の指導教員と1対1

(毎週決まった時間にミーティングがあるわけではないので、何かあったらこっちからアプローチする必要がある)

*博士課程学生は各自のデスクを2~3人/1部屋の個室で使っており、修士以下は基本的に研究室内にたくさんある兼用デスクに散り散りになっているので、コミュニケーション取ったことない学生がほとんど

(博士課程学生同士に関してはかなり仲良さそうにしている)

*拘束時間はないが、ほとんどの人は9時~18時という感じ(19時にはほぼ誰もいない)

 

ご覧のように学部・修士学生に関しては、日本の理系研究室よりも個人プレー感が非常に強いです。日本の学生が多くの時間を割いているであろう、進捗報告会や勉強会用のレジュメやプレゼン作りがないのは、正直かなり楽です(笑)

ただ最近は、日本にいたころのように先生が定期的に時間を割いて話を聞いてくださる機会があったことがありがたかったなと、少しホームシック気味です(´・_・`)

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私がお世話になっているポスドクの方は、こちらからヘルプや解決策を求めれば親身に話を聞いてくださる一方で、日々忙しそうにされています(一応私の主観)。

なので、私の研究がそれなりに上手く進んでいるときや、ちょっとした疑問で自分の経験や知識でカバーできる範囲内であれば良いのですが、特に今は自分の技量でどうしようもない所で詰まっていて、お忙しいところに何度もヘルプを求めに行き、かなり時間を割いていただいている状態です・・・ 他の研究室メンバーの方に尋ねにいくという手もあるのですが、まったく異なる研究テーマを研究されているのと、普段あまり接点がないということもあり、質問できる内容がかなり限られているので、どうしても自分の指導教員を頼らざるを得ません。

ただこういった時、どうしてもいわゆる日本人気質が出てきてしまって、尋ねに行くのがだんだん申し訳なさから億劫になってしまうんですよね(汗) 一方で自分で対処したり知識の補充をする努力や、できるだけ質問やヘルプの内容が簡潔になるよう心がけているつもりですが、”理系人”としてはまだまだそういった部分も足りないなと痛感しています・・・

 

今の環境も親切な人たちに囲まれて好きですが、日本にいた頃も多くの人の助けでなんとかやってこれたんだなという感謝の気持ちと、専攻分野を学ぶ一学生として必要なこと知識やスキルをもっと増やしていかなければと焦る、今日この頃です。

 

少し湿っぽい感じになってしまいましたが、まぁあくまで私のケースであって、海外の大学でやる研究ってどんなかなぁっていうのと、みなさんの今の環境との比較対象になればということで。

 

本当はこの記事とお世話になっている奨学金の記事を1つにするつもりだったけど、長くなりそうだから次回に持ち越しますw

 

ではまた。

Tschüss!