元工業大学生のドイツ修行記

ドイツの大学に留学した元工業大学生の備忘録のようなもの

Warum bin ich in Deutschland?: Nummer 2

Grüß Gott!

 

早いもので、もうすぐ1月も終わり。私の留学期間の3分の1が終わろうとしています。最近は、研究と授業課題などを理由に、遠出するのを避け気味ですが、街の中にあるまだ足を運んだことのなかった博物館に行ってみたり、日本人やこっちで仲良くなった外国人学生と時間を過ごしたりと、適度に生き抜きもしております。

 

1月の中旬に、私が留学している大学が企画・支援している各国料理を振舞うイベントにて、他の日本人学生たちと一緒に日本食を振舞いました。メニューは色々考えた結果、シンプルに『おにぎり』と『味噌汁』に。おにぎりの具も何種類か用意したりして工夫を凝らしたり、折り紙教室や日本の風景を紹介するスライドショーなど、みんなで協力しあって”おもてなし”をしました。

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準備は朝から行われ、作ったおにぎりの数は約450個!使用したお米の量10升(約15kg)!使用した炊飯器の数6つ!要した時間約5時間!計画段階では本当にこんな数作れるのかと思っていましたが、案外何とかなりました笑 ちなみにお味噌汁は約30Lぐらい作ったと思います笑

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プライバシーの観点から、イベント中の写真をお見せすることは避けますが、出身の国を問わずたくさんの学生が来てくれて、200人分程度を想定して作ったおにぎりもお味噌汁も足らなくなるほどでした!折り紙教室も大盛況で、鶴,手裏剣,風船,ゴジラなどを教えながら作ってもらい、お土産に持って帰ってもらいました。個人的に印象深かったのは、おにぎりに使っていた余った梅干しを試食してもらったときの、みんなの反応ですね笑

外国人学生1「これなに?」

私「Pickled Plum (梅の漬物)だよ」

外1「Plum? なんだそれ?」

私「んー、Fruitの一種だけど甘くない。酸っぱい。」

外1「(パクッ) !?!??!?!?!??(声にならないリアクション)」

外2「どれどれ・・・(パクッ) ん~、オレ的にはありだなb」

 

そんな感じで、日本のプチ親善大使的なこともちょくちょくしています。

 

ただ正直つい最近までは、自分の母国ではありますが、日本に対して暗い印象ばかり持っていました。

少子高齢化とそれに拍車をかけるような子育て支援制度改善の難航

ーひきこもりやいじめ

ー最近よく取り立たされる劣悪な労働環境や低賃金労働

ー欧米と比較した際の若者(もちろん自分を棚に上げることはできませんが)における学習意欲・語学力・国際意識および高等教育水準そのものにおける差

ー大学生における学業と就職活動の同時並行による弊害 etc. 

以上は私の中で特に気になっているトピックではありますが、こんなことを考えながら「おいおい、このままだと日本終わるぞ」という危機感しかありませんでした。そして、将来いざという時はそんな環境におさらばするための第2の故郷を見つけるための、いわば"プレ逃亡"という側面が、今回の留学にあるということは否定できません。

以前の記事で提示した、留学理由の1つである、

『日本に窮屈さを感じ、将来の活動の場を世界に広げるための足がかりにしたいから』

というのがそれにあたります。

 

しかし、12月中旬頃に同じようにヨーロッパで留学している日本人の学生さん(時期を分けて複数の国でインターンシップなどをしている方)と食事をする機会がありまして、そこまでの留学生活がどうだったかいろいろとお話をしました。

そこでその方が、色々な例を出しながら「私も以前は暗く考えていたこともあったけど、今は日本最強だと思ってるよ。」と言い放ったです。衝撃でした。別にそれが正しいとか間違っているとかそういうのではなくて、自信たっぷりにそう言えるのがただただ私の中で衝撃だったのです。またその方は、私とは違い複数の国を見て回っていることもあり、私よりもたくさんの比較できる対象や知識を有していました。私はどちらかといえば1つの対象に対して深く知りたいと思うたちなので、そういった方にお会いできたのは非常に有意義でした。

 

その日の夜、自分の中で母国に対する自分の気持ちを少し考え直しました(恋人かよ)

確かに電車の中で居眠りしたり、酔っ払って公衆トイレで夜を明かしても(経験談)、何か大きなトラブルに巻き込まれることはほぼ皆無だし、欧米諸国ではよく話題に上がる移民・難民等による諸々の問題はありません(移民・難民の受け入れ可否についてはここでは置いておきます)。

四季も豊かだし(少なくとも私の滞在中、ドイツの秋はほぼ無かった)、食事のバリエーションも富んでるし、多かれ少なかれ他国から愛されている伝道的あるいは現代的な文化も持っています。それに他の先進国に比べて少ないお金や資源で、なんとかここまで成長してきたという実績は事実です。今思えば、これらのことは当たり前のようで当たり前ではないのでしょう。

そして何よりこっちで生活していて、何か面白いものを見つけた時、

「あ、これは日本と同じ!」とか「これは日本とは違うなぁ」

と、必ず自分の母国と比べている自分がいることに気づきました。

 

「自分、日本めっちゃ好きじゃん」

 

それに気づいてまた少し見え方が変わりました。確かに自分の母国の現状に対する危機感は今でも拭えません。でもやっぱり、山積みの課題がどれか1つでもいいから、良い方向に向かって欲しいし、できるなら少しでも貢献したいという気持ちに正直になれた気がします。

 

しかし、まだ話は終わりません(長い)

それと同時に、”真に”他国と比較をしながら日本のことを考えるには、まだまだ知らなきゃいけないことが山のようにあることにただいま絶賛絶望中です笑

いわゆる”理系”であることを言い訳に、高校時代の世界史の授業を睡眠に費やし、大学に入ってからもろくに専門外のことを学ぼうとしてこなかった私は、比較対象である国々の持つ歴史的・宗教的・民族的・文化的背景を全然知りません(^p^)

もちろん日本のことに関しても一概ではありません。最近現代日本にも武士道精神は残っているんじゃないかと思い始め、誰もが知っている新渡戸稲造の書いた『武士道』を電子書籍で読んでみてます(便利な時代だなぁ)。しかしまぁ難しいですね笑笑笑

とにもかくにも、こっちにきてようやくスタートに立てたか、まだウォーミングアップしてる状態か、なんなら試合会場に着いたか、はたまた出れる試合見つけたレベルと言っても過言ではない笑

 

なので!

私のブログを読んで、何か言いたいこととか、お奨めの本とか、みなさんの経験談とか、何でも良いからガンガン突っ込んできて欲しいのです!今私は知識と経験が欲しい!(厨二病ですね)

 別に国際的な話じゃなくても、私が先にあげた日本が抱える問題に関してでも、日本の好きなところ嫌いなところでも、聞いて欲しい自慢や愚痴でも、社会はそんなに甘くねぇぞみたいな説教でも、何でも良いです。こっちからアウトプットするばかりなのは私もつまらないので。

 

人間学べる時間や集中力は個人差はあれど限られています。そんな中で人を通して学ぶことはある種効率的な1つの手段だと思うので、特に自分の専門外に関しては積極的にそこを頼っていこうかなと思います。

 

ま~た、まじめな話になってしまいましたね。まぁそういう性格なんで許してください笑 それではまた。

Tschüss!